水戸って遠すぎる
昨日は、茨城大学附属小学校の公開研究会に行ってきました。
初めて、茨大の附属小学校行くのですが、とても雰囲気がいい!隣には、弘道館があり学校の外装も水戸城址の景観を維持しています。とても風情のある学校でした。外観だけでも見に行った価値があった!
見学させていただいた、社会科の授業は三年生の「のこしたいもの、伝えたいもの」という単元の授業でした。そこでは、弘道館を題材に児童が、文化財について学んでいく授業が行われていました。
このような授業は、「大人たちが残したい」と考えているものを「子ども達も残したい」という気持ちになるかが、一番大切な観点であると思います。
附属小学校の先生は、弘道館に関わる人々の取り組みについて調べる活動から、なぜ文化財を守る必要があるのか子どもたちに考えさせようとしていました。
この視点は、とても勉強になりました。もしかすると私であれば、文化財を守るべきであるという理由が先に立ち、「文化財を紹介するパンフレットを作ろう」であったり、「文化財を守るにはどうしたらいいか」という問いを立ててしまっていたかもしれません。
それでは、こちらから文化財を守る必要は当然としてある、という価値観を押し付けているのではないでしょうか。「なぜ文化財は守られなければならないのか」について子ども達は考えることができません。「別に、私には関係ないかな」と思ってしまったら「自らの身に迫った切実感のある課題を設定する」ことができません。
ですから、このように実際に文化財を守ろうとしている、様々な人に話を聞くという活動は、子ども達にとって先生に言われる以上の具体性と真剣さを伝えてくれるでしょう。プロに触れることは、子ども達にとってより身近なものとして課題を捉える時の助けになると考えます。
ちなみに、「自らの身に迫った切実感のある課題を設定する」は、公開研究会の最後におこなわれた、生活科の実践で有名らしい(初めてお目にかかりました。)田村学先生の講演会の中でお話しされた「課題設定」のあり方についてのお話にあった一文です。
問いの顕在化↓
違和感…「気になるな」
必要感…「なんとかしたいな」
矛盾…「解決したいな」
と言った子ども達の気持ちを導入で引き出し、学んだ知識を活用する時間を授業の中でふんだんに作っていくべきであるということをお話してくださいました。
文部省の人が公演するということで、HPに記載されている答申などをただ永遠と聞かされるのでは?と田村先生のお話を聞くでは思っていました…
講演が始まるとそんなことは全くなく、軽快な話術と内容の面白さに惹きつけられてあっというまに時間がすぎてしまいました。田村先生には、チャレンジャー海溝よりも深くお詫びを申し上げなければなりません。
最後に思ったことは、まだまだ未熟者は、公開研究会に来て授業を見るだけではなく、検討会に参加して講演会を聞いて初めて意味があるなと思いました。
それでは、